脳卒中・急性心筋梗塞あんしん連携ノート のご紹介

2015年6月より、脳卒中・急性心筋梗塞あんしん連携ノートの配布を開始いたしました。

現在、道内の脳卒中医療関連施設(急性期 回復期)、急性心筋梗塞関連施設(急性期)、かかりつけ医等、多数の医療機関のご協力をいただき事業を進めております。皆様方におかれましては、本事業へのご理解とご協力をいただき、あらためてお礼申し上げます。

脳卒中と急性心筋梗塞はそれぞれ本邦の死因の4位と2位であり、脳卒中は寝たきりの原因の1位と言われています。両者の発症には動脈硬化や加齢を背景に、種々の危険因子が関与しています。その多くは共通して、高血圧や糖尿病、脂質異常症、慢性腎臓病、喫煙、脳卒中においてはさらに心房細動などの危険因子の管理が大切です。

発症後の生活管理は重要で、急性心筋梗塞後の心不全予防や管理、脳卒中後の閉じこもりや口腔内ケアなどの肺炎予防も大切で、専門医療機関とかかりつけ医の連携、医療と介護の連携の重要性は日々増しています(ノートでは肺炎球菌ワクチン接種歴のほか、定期評価時の要介護度の記載欄が新設されています)。

さらに最近、生活習慣病管理に関するうつの関与、脳卒中後のうつ、てんかん、認知症の発症など精神疾患との関係も注目されています。ノートの7ページには患者さんの心の具合の不調などの記載項目を新設して、訪問スタッフのチェックや必要によりPHQ-9によるうつのスクリーニングも可能となりました。

ノートはページを減らしスリム化を図る一方で、好評であったビニールカバーとポケットをそのまま残しました。脳卒中・急性心筋梗塞あんしん連携ノートと脳卒中あんしん生活ガイドブックが、皆様方の診療と生活管理の一助になるよう願っております。

2015年8月
北海道地域連携クリティカルパス協議会 システム運用部会