組織について

設立のご挨拶

 2015年、国連サミットで「誰一人取り残さない」ことをスローガンに持続可能な開発目標(SDGs)が採択され、多くの組織がこの目標に向かって事業を進めています。このSDGsは17の目標からなりますが、その3番目に「すべての人に保健と福祉を」があげられ、17番目に「パートナーシップで目標を達成しよう」の目標が掲げられています。このように、医療zはSDGsの実現の重要な要素であり、その実現のためには、広く、医療者や患者さん、家族、社会がパートナーシップを作り上げることが必要です。

 

 こうした、国連の目標と言うと、私たちからは遠い課題のように思われるかもしれません。しかし、実際には、ごく身近な医療の場から行えることであり、また、そこから始めなければ進まないものです。

 

 北海道医療連携ネットワーク協議会は、2013年に北海道の支援を受けて、設立され、その後、2017年5月に、NPO組織となりました。 以来、脳卒中、心筋梗塞患者さんと医療者、家族を結ぶネットワーク

作りを目的として、活動しております。また、北海道と連携し、今後は、北海道医療計画に記載された5疾患を広く対象としたいと考えています。

 具体的には、

 1)患者さんと医療機関の間の情報共有のためにICT(主にスマートフォンやタブレット)を用いたアプリの開発と普及

 2)ICTを用いた医療・介護に関する身近な情報や予防・治療に必要な知識の普及

 3)治療からケアにつながる医療体制を支えるために人材育成

を目的としています。

 すでに、脳卒中・心筋梗塞を中心とし患者さん用のスマートフォン・アプリを開発して、普及に努めております。今後は、

さらに、訪問看護師さんの活動を支えるICTの利用、さらに、救急現場で利用できるICT利用なども進めます。これは、すでに施行されている脳卒中・循環器病対策法案の方向とも重なります。

 こうした活動は、現状、対価が得られるもおのではなく、保険収載はまだまだ先です。ただ、地域医療を守り、限られた医療資源を有効活用するためには、どうしても、医療連携は必須で、ICTの活用はその中心となります。こうした活動に対して、全ての医療従事者、行政関係者、医療関連企業の皆様のご理解を戴き、本NPOへのご参加をお待ち申し上げております。

 

理事長 寳金清博

設立の経緯

北海道では、2007年に「北海道医療計画」を策定し、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4疾病に対して、 患者さんが安心して医療を受けられるよう、治療するすべての医療機関で情報を共有する「地域連携クリティカルパス」を活用した医療連携体制の構築を目指すこととしました。

 

この趣旨に乗っ取り、北海道での死因第2・3位にあたる急性心筋梗塞と脳卒中について準備会を発足し、2010 年10月に「北海道地域連携クリティカルパス運営協議会」を立ち上げました。2012年からは、広域循環型の地域連携クリティカルパスの「あんしん連携ノート」を脳卒中・心筋梗塞それぞれで作成し、全道を対象に運用を開始しました。

 

2015年には両疾患のノートを合冊し、「脳卒中・急性心筋梗塞あんしん連携ノート」として、動脈硬化疾患を広くカバーする疾病管理手帳に発展いたしました。さらには、きめ細やかなケアや介護への連携を目指した「あんしん生活ガイドブック」も作成されました。北海道内の多くの医療機関や多職種の皆様に支えられ、2020年3月末時点での配布数は、脳卒中・急性心筋梗塞あんしん連携ノートで9,408冊、あんしん生活ガイドブックで10,676冊と、計2 万冊を超えました。

 

2017年3月には新たなステップとして、患者さんと医療機関の医療情報共有ネットワークづくりを目的とし、「特定非営利活動法人北海道医療連携ネットワーク協議会」を設立いたしました。 当会では2019年に「あんしん連携ノート」をスマートフォン用アプリに搭載し、電子カルテからの情報連携ができるツールを開発しました。 今後は医療機関や地域の協力を得ながらデジタル版クリティカルパスの導入を促進し、患者さんと医療機関・地域の多職種がシームレスに情報共有ができる体制づくりを進めてまいります。

理念

この法人は、道民が脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、がん、精神疾患などの発症から在宅療養までの切れ目のない医療や介護を受けることができ、また、再発を防ぎ、在宅生活を安心して継続できるよう、医療機関等における診療情報や診療計画の共有などを通じたネットワーク化を図り、地域における医療連携及び保健や介護との連携を推進することで、より良いサービスが享受できる社会環境の基盤づくりに寄与することを目的としています。

組織図

会員構成

個人正会員 18名

特別会員 6団体

団体正会員 14団体

賛助会員 3団体

加盟機関

一般社団法人 北海道医師会

公益社団法人 北海道看護協会

一般社団法人 北海道医療ソーシャルワーカー協会

一般社団法人 北海道介護支援専門員協会

国立大学法人 北海道大学

市立札幌病院

旭川赤十字病院

社会医療法人孝仁会

医療法人社団 函館脳神経外科

医療法人 札幌ハートセンター

公益社団法人 北海道勤労者医療協会 勤医協中央病院

社会医療法人 柏葉会 柏葉脳神経外科病院

北海道保健所長会

一般社団法人 北海道薬剤師会

医療法人渓仁会 手稲渓仁会病院

江別市立病院

社会医療法人 母恋 天使病院

社会医療法人 医仁会 中村記念病院

医療法人 札幌麻生脳神経外科病院

JA北海道 厚生連札幌病院

 

株式会社モロオ

バイエル薬品株式会社

株式会社ほくやく・竹山ホールディングス

(令和5年8月15日現在)

協議会事務局

NPO法人(特定非営利活動法人)
北海道医療連携ネットワーク協議会 事務局

住所

〒060-0812
北海道札幌市北区北12条西7丁目
北海道大学中央キャンパス総合研究棟2号館3階
高次脳機能創発講座内

お問い合わせ

FAX:050-3737-7066